子どもの頭痛の薬について知っておきたいこと
子どもの頭痛の薬について知っておきたいこと|種類・使い方・注意点を解説
「子どもの頭痛にはどんな薬を使うの?」
「頭痛薬は市販薬でも大丈夫?」
「子どもにも片頭痛の予防薬はある?」
子どもが頭痛を繰り返していると、薬について疑問や不安を感じる保護者の方も多いのではないでしょうか。
子どもの頭痛では、症状や頭痛の種類、年齢などによって使用する薬が異なります。
頭痛が起きたときに使用する薬だけでなく、頭痛の回数を減らすことを目的とした予防治療が検討される場合もあります。
一方で、子どもは大人と同じ薬を同じ量で使用できるとは限りません。
年齢や体重、薬の種類によって使用できる薬や用量が異なるため、自己判断で大人用の薬を飲ませることは避ける必要があります。
また、頭痛薬を頻繁に使用すると、薬物乱用頭痛につながることもあります。
この記事では、子どもの頭痛で知っておきたい薬の種類、発作時の薬、予防薬、市販薬を使うときの注意点、薬を使いすぎないためのポイントについて解説します。
子どもの頭痛にはどんな薬を使う?
子どもの頭痛に使用される薬は、大きく分けると「頭痛が起きたときに使用する薬」と「頭痛を予防するための薬」があります。
| 種類 | 目的 | 代表的な薬・成分 |
|---|---|---|
| 急性期治療薬 | 頭痛が起きたときの痛みや症状を抑える | アセトアミノフェン、イブプロフェンなど |
| 片頭痛の治療薬 | 片頭痛発作を抑える | トリプタン製剤など |
| 予防薬 | 頭痛が起こる頻度や程度を減らす | 症状や年齢などに応じて医師が選択 |
どの薬を使用するかは、子どもの年齢、体重、頭痛の種類、症状、頭痛の頻度などによって異なります。
そのため、「子どもの頭痛にはこの薬」と一律に決めることはできません。
子どもの頭痛で使われることがある痛み止め
子どもの頭痛では、アセトアミノフェンやイブプロフェンなどの鎮痛薬が使用されることがあります。
特に片頭痛の急性期治療では、適切な鎮痛薬を早い段階で使用することが治療の一つになります。
ただし、子どもでは年齢や体重によって使用量が異なるため、医師や薬剤師から指示された量、または市販薬の場合は添付文書に記載された用法・用量を守ることが重要です。
アセトアミノフェン
アセトアミノフェンは、子どもの発熱や痛みなどに使用される代表的な解熱鎮痛成分です。
頭痛に使用されることもあります。
ただし、アセトアミノフェンを含む薬であれば、どの商品でも子どもに使用できるというわけではありません。
製品によって対象年齢や用量が異なるため、必ず添付文書を確認しましょう。
また、風邪薬などにもアセトアミノフェンが含まれている場合があります。
複数の薬を使用するときは、同じ成分が重複していないか確認することが大切です。
イブプロフェンなどの鎮痛薬
イブプロフェンなどのNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)も、頭痛の治療に使用されることがあります。
ただし、子どもでは年齢や体調によって使用に注意が必要な場合があります。
特に、脱水している場合、胃腸の症状がある場合、腎臓の病気などがある場合などは、自己判断で使用せず医師や薬剤師に相談しましょう。
市販薬の場合も、対象年齢や用法・用量を必ず確認してください。
子どもの片頭痛にはトリプタン製剤を使うこともある
子どもの片頭痛では、症状によってトリプタン製剤が使用されることがあります。
トリプタンは、片頭痛発作を抑えるために使用される薬です。
ただし、すべての年齢の子どもが自由に使用できる薬ではありません。
年齢や製剤によって使用条件が異なるため、医師の診察を受けたうえで使用することが大切です。
「市販の頭痛薬が効かないから、家族が使っているトリプタンを飲ませる」といった自己判断は避けてください。
子どもの頭痛に予防薬はある?
子どもの頭痛でも、頭痛の頻度や程度によっては予防薬が検討されることがあります。
予防薬は、頭痛が起こったときの痛みを抑えるための薬ではありません。
頭痛が頻繁に起こる場合などに、頭痛が起こる回数や程度を減らし、日常生活への影響を少なくすることを目的として使用されます。
例えば、
- 頭痛が頻繁に起こる
- 頭痛が強い
- 頭痛で学校を休むことが多い
- 頭痛で勉強や部活動ができない
- 急性期の薬を使用する回数が多い
- 生活習慣を改善しても頭痛が続く
などの場合には、医師が予防治療を検討することがあります。
子どもの片頭痛では、生活習慣の改善に加えて、必要に応じて予防治療が検討されます。([rch.org.au](https://www.rch.org.au/kidsinfo/fact_sheets/Headaches_in_children_and_teenagers/?utm_source=chatgpt.com))
子どもの頭痛の予防薬はどんな薬?
子どもの片頭痛などで使用される予防薬には、いくつかの種類があります。
ただし、どの薬を選択するかは、子どもの年齢や頭痛の頻度、症状、体質、ほかの病気などによって異なります。
そのため、ここでは代表的な薬を「薬の名前だけで自己判断して使用する」ことがないよう、基本的な考え方として紹介します。
| 予防治療 | 目的 | 注意点 |
|---|---|---|
| 予防薬 | 頭痛の頻度や程度を減らす | 医師の判断で使用する |
| 生活習慣の改善 | 頭痛の誘因を減らす | 睡眠・食事・水分・ストレスなどを整える |
| 頭痛の誘因への対策 | 頭痛を起こすきっかけを減らす | 頭痛日記などで本人の誘因を確認する |
予防薬を使用する場合も、生活習慣の改善と組み合わせて行うことが大切です。
市販の頭痛薬を子どもに使ってもいい?
子どもに使用できる市販薬であれば、用法・用量を守って使用できる場合があります。
ただし、市販の頭痛薬には対象年齢が設定されています。
そのため、
- 子どもの年齢
- 薬の対象年齢
- 使用量
- 使用間隔
- 1日の使用回数
を確認する必要があります。
特に、大人用の頭痛薬を半分にして子どもに飲ませることは避けましょう。
「半分なら大人の半分の量だから大丈夫」とは限りません。
子どもに使用できる製品を選び、添付文書に記載された方法で使用してください。
子どもの頭痛薬は体重や年齢によって量が違う
子どもに使用する薬では、年齢や体重などを考慮して使用量を決める場合があります。
そのため、同じ小学生でも体格によって適切な量が異なることがあります。
また、同じ成分でも製品によって含まれている量や対象年齢が異なることがあります。
薬の量を自己判断で増やしたり減らしたりせず、医師や薬剤師の指示、または市販薬の添付文書に従って使用しましょう。
子どもの頭痛薬を飲ませるタイミングは?
頭痛薬は、「痛みが限界まで強くなってから飲ませる」というより、頭痛の種類や医師からの指示に応じて適切なタイミングで使用することが重要です。
片頭痛では、頭痛が始まった早い段階で急性期治療薬を使用することがすすめられる場合があります。
ただし、子どもの頭痛では症状や年齢によって対応が異なるため、医師から具体的な指示を受けている場合は、その指示に従ってください。
頭痛薬を飲んでも効かないときは?
薬を飲んでも頭痛が改善しない場合、自己判断で薬を追加してはいけません。
まずは使用した薬の名前、飲んだ時間、量を確認しましょう。
そして、
- 頭痛がいつから続いているか
- 痛みがどの程度なのか
- 吐き気や嘔吐があるか
- めまいがあるか
- 視覚症状があるか
- 発熱があるか
- いつもと違う頭痛なのか
などを確認します。
いつもと違う強い頭痛や、神経症状などを伴っている場合は、薬を追加するのではなく医療機関へ相談することが重要です。
頭痛薬の使いすぎには注意
頭痛薬を頻繁に使用すると、薬物乱用頭痛につながることがあります。
頭痛が起こる
↓
薬を飲む
↓
一時的に楽になる
↓
また頭痛が起こる
↓
さらに薬を飲む
という状態を繰り返している場合は注意が必要です。
薬物乱用頭痛では、頭痛が慢性化し、頭痛薬を使用する回数が増えてしまうことがあります。
子どもの頭痛でも、薬を飲む回数が増えている場合は、薬だけで対処し続けず医療機関へ相談しましょう。
「月に何回までなら薬を飲んでもいい?」
頭痛薬を使用する回数については、薬の種類によって薬物乱用頭痛のリスクが異なります。
一般的な薬物乱用頭痛の基準では、単純鎮痛薬を月15日以上、トリプタンなどを月10日以上使用することが問題になります。
ただし、これは「子どもなら月○回まで飲んでいい」という安全ラインではありません。
頭痛が頻繁に起こっている時点で、薬の使用回数だけでなく、頭痛そのものを評価することが重要です。
特に、毎週のように頭痛薬を使用している、学校を休むほどの頭痛がある、薬を飲む回数が増えている場合は、一度小児科などへ相談しましょう。
子どもの頭痛薬と薬物乱用頭痛の関係
薬物乱用頭痛は、大人だけに起こるものではありません。
頭痛が頻繁に起こり、そのたびに鎮痛薬などを使用している場合には注意が必要です。
特に、
- 頭痛が毎週のように起こる
- 頭痛薬を飲む日が増えている
- 以前より薬が効きにくくなった
- 薬を飲むと一時的に楽になるが、また頭痛が起こる
- 薬が手放せなくなっている
という場合は、医療機関へ相談しましょう。
頭痛薬を増やすことよりも、なぜ頭痛が頻繁に起こっているのかを確認することが大切です。
薬だけでなく生活習慣も見直す
子どもの頭痛では、薬による治療だけでなく、生活習慣を整えることも重要です。
特に、
- 睡眠不足
- 朝食を抜く
- 水分不足
- 疲労
- ストレス
- 長時間のスマホやゲーム
- 勉強や読書による目の疲れ
などが頭痛の誘因になることがあります。
そのため、薬を飲むだけではなく、頭痛が起こる前の生活を振り返ってみることも大切です。
頭痛日記をつけると薬の使い方も見直しやすい
子どもが頭痛を繰り返している場合は、頭痛日記をつけることをおすすめします。
例えば、
- 頭痛が起こった日時
- 頭痛の強さ
- 頭痛が続いた時間
- 吐き気・嘔吐の有無
- めまいの有無
- 光や音がつらいか
- 睡眠時間
- 食事
- 水分
- 学校や部活動
- スマホ・ゲームの時間
- ストレス
- 使用した薬
- 薬を飲んだ時間
- 薬を飲んだ後の変化
を記録しておきましょう。
頭痛日記をつけることで、頭痛の頻度だけでなく、薬を使用した回数や効果も把握しやすくなります。
医療機関を受診するときにも、診断や治療方針を考えるうえで役立ちます。([rch.org.au](https://www.rch.org.au/kidsinfo/fact_sheets/Headaches_in_children_and_teenagers/?utm_source=chatgpt.com))
子どもの頭痛で薬より受診を優先したほうがいい症状
次のような症状がある場合は、市販薬を飲ませて様子を見るだけにせず、医療機関へ相談してください。
- 頭痛を頻繁に繰り返している
- 頭痛の回数が増えている
- 以前より痛みが強くなっている
- 頭痛で学校を休むことが増えた
- 頭痛で日常生活に支障が出ている
- 頭痛薬を頻繁に使用している
- 朝に強い頭痛が続いている
- 頭痛で夜中に目が覚める
- 吐き気や嘔吐を繰り返している
- めまいを伴っている
- 視覚症状を伴っている
このような頭痛は早急な受診が必要
次のような症状がある場合は、頭痛薬を飲ませて様子を見るのではなく、早急に医療機関へ相談してください。
- 突然、非常に強い頭痛が起こった
- これまで経験したことのない激しい頭痛がある
- 急速に悪化する頭痛
- 意識がもうろうとしている
- けいれんがある
- 手足に力が入りにくい
- 手足がしびれる
- ろれつが回らない
- 歩き方がおかしい
- 急な視力低下や視野異常がある
- 高熱と強い首のこわばりがある
- 繰り返し嘔吐している
- 頭を強くぶつけた後から強い頭痛が続いている
突然の激しい頭痛、進行性の悪化、神経症状、発熱や強い首のこわばり、頭部外傷後の頭痛などは、注意が必要なサインです。([rch.org.au](https://www.rch.org.au/clinicalguide/guideline_index/headache/?utm_source=chatgpt.com))
子どもの頭痛の薬についてよくある質問
Q. 子どもに大人用の頭痛薬を飲ませてもいい?
自己判断では使用しないでください。
大人用の薬を半分にすれば子どもにも使えるとは限りません。
子どもの年齢や体重、薬の種類によって適切な使用方法が異なります。
Q. 市販薬と病院の薬はどちらがいい?
どちらが優れているというものではありません。
一度きりの軽い頭痛などでは、適切な市販薬が使用できる場合があります。
一方、頭痛を繰り返している場合や、頭痛が強い場合は、頭痛の種類や原因を確認したうえで治療することが大切です。
Q. 頭痛薬が効かないときは、もう1回飲んでもいい?
自己判断で追加しないでください。
薬によって必要な使用間隔が異なります。
添付文書や医師からの指示を確認し、分からない場合は薬剤師や医師へ相談しましょう。
Q. 頭痛薬を毎週飲んでいるけど大丈夫?
頭痛薬を毎週のように使用している場合は、一度医療機関へ相談することをおすすめします。
薬の使用回数が多いだけでなく、頭痛そのものが頻繁に起こっている可能性があるためです。
まとめ
子どもの頭痛の薬には、頭痛が起きたときに使用する薬と、頭痛を予防するための薬があります。
頭痛が起きたときには、アセトアミノフェンやイブプロフェンなどの鎮痛薬が使用されることがあります。また、片頭痛では、年齢や症状によってトリプタン製剤などが検討される場合があります。
頭痛が頻繁に起こる場合には、医師の判断で予防薬が検討されることもあります。
ただし、子どもは年齢や体重によって使用できる薬や用量が異なります。
- 大人用の薬を自己判断で飲ませない
- 市販薬は対象年齢を確認する
- 用法・用量を守る
- ほかの薬との成分重複に注意する
- 薬を飲む回数を記録する
- 頭痛薬を頻繁に使用しない
- 頭痛が繰り返す場合は医療機関へ相談する
という点を意識しましょう。
また、薬だけで頭痛を抑えるのではなく、睡眠、食事、水分、運動、ストレスなどの生活習慣を整え、頭痛が起こるきっかけを確認することも大切です。
突然の激しい頭痛、意識障害、けいれん、手足の麻痺、高熱と強い首のこわばり、繰り返す嘔吐、急な視力・視野異常などがある場合は、薬を飲ませて様子を見るのではなく、早急に医療機関で診察を受けてください。
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なお、頭痛が頻繁・強い場合や、吐き気・嘔吐、視覚症状、めまいなどを伴う場合は、まず小児科などの医療機関へ相談することをおすすめします。
また、突然の激しい頭痛、高熱と強い首のこわばり、意識障害、けいれん、麻痺、歩行障害などがある場合は、まず医療機関での診察をおすすめします。
子どもの頭痛でお困りの方は、お気軽にご相談ください。



