緊張型頭痛と間違えやすい病気

●低髄液圧性頭痛

・低髄液圧性頭痛とは?

脳脊髄液とは、脳脊髄膜で覆われた内部を満たし脳と脊髄を保護している液体のこと。

この脳脊髄液が少なくなると頭痛がおこります。これが低髄液圧性頭痛です。 脳脊髄液減少症とよばれることもあります。

頭痛の原因は脱水により、水分の摂取が不十分なために脳脊髄液が十分に生産されない状態であったり、髄液がどこからか漏れてしまっている(髄液漏)ことにより低髄液圧性頭痛が起こります。

・低髄液圧性頭痛の特徴

低髄液圧性頭痛の特徴は、体位によって頭痛の強さが違うことです。身体を起こしているときには、重力によって髄液が下降するために髄液圧が低下し、頭痛が強まります。それに対し

て、からだを横にしたときには、脳と脊髄はだいたい同じ高さになるため髄液が下降しにくくなって髄液圧は上昇し、頭痛は和らぎます。

●副鼻腔炎

副鼻腔炎とは…

鼻腔と副鼻腔の内面はひとつづきの粘膜でおお

われており、粘膜は粘液をつくりだして外界からの異物や細菌を包みこみ、のどのほうへ押し流しています。 この粘液が副鼻腔から排出されずに溜まってしまい、そこに細菌などが増殖し、副鼻腔に炎症がおこるのが副鼻腔炎です。 副鼻腔炎には急性副鼻腔炎と慢性副鼻腔炎があります。

・副鼻腔炎による頭痛の特徴

急性副鼻腔炎では、顔面の痛みや頭痛をおこしやすいことが知られています。これらの

痛みは、炎症によって副鼻腔の内圧が上昇し、その刺激が粘膜に影響することによってお

こるとされています。

痛みが現れる場所は、どの副鼻腔に炎症がおこったかによって異なります。 前頭洞に炎症がおこると眉間の奥に痛みを感じます。上顎洞に炎症がおこると頬の付近の痛みとして感じます。前頭洞や上顎洞は比較的表面に近いところにあるので、眉間や頬を指で軽く叩いてみると痛みがひびきます。鼻の奥にある篩骨洞に炎症がおこると頭の芯の痛みとして感じます。 蝶形骨洞は鼻の奥から耳にかけてひろがっていますから、耳のほうへ痛みがひびきます。