薬物乱用頭痛はなぜ起こる?原因を詳しく解説
薬物乱用頭痛はなぜ起こる?原因を詳しく解説|頭痛薬の飲み過ぎで頭痛が慢性化する仕組みとは
「頭痛薬を飲んでいるのに、以前より頭痛が増えた…」
「薬を飲まないと頭痛が治まらなくなった…」
このような症状がある場合は、薬物乱用頭痛(Medication Overuse Headache:MOH)の可能性があります。
薬物乱用頭痛は、頭痛薬を頻繁に使用することで、かえって頭痛が起こりやすくなる状態です。
しかし、「なぜ薬が頭痛を引き起こすのか」という仕組みは、まだ完全には解明されていません。
現在では、脳の痛みを調節する仕組みの変化や中枢性感作などが関係していると考えられています。
この記事では、薬物乱用頭痛が起こる原因について詳しく解説します。
薬物乱用頭痛の原因は完全には解明されていない
薬物乱用頭痛は、単純に「薬が悪い」のではありません。
頭痛薬を長期間・頻繁に使用することで、脳の痛みをコントロールする仕組みに変化が起こり、頭痛が慢性化すると考えられています。
現在では、次のような仕組みが関係すると考えられています。
- 頭痛薬を頻繁に使用する
- 脳の痛みを調節する神経が変化する
- 痛みに敏感な状態(中枢性感作)になる
- 薬が切れるたびに頭痛が起こる
- 再び薬を飲むという悪循環になる
① 脳の痛みを調節する仕組みが変化する
私たちの脳には、痛みを抑える仕組み(下行性疼痛抑制系)があります。
頭痛薬を過剰に使用すると、この痛みを調節する機能が正常に働きにくくなり、以前よりも頭痛を感じやすい状態になると考えられています。
その結果、少しの刺激でも頭痛が起こりやすくなります。
② 中枢性感作(痛みに敏感になる状態)
薬物乱用頭痛では、中枢性感作という状態も関係すると考えられています。
中枢性感作とは、脳や脊髄などの中枢神経が痛みに敏感になり、本来であれば痛みとして感じない刺激まで痛みとして認識してしまう状態です。
これにより、頭痛が慢性化しやすくなると考えられています。
③ 薬が切れると頭痛が起こる
薬物乱用頭痛では、頭痛薬を飲むと一時的に症状が軽くなります。
しかし、薬の効果が切れると再び頭痛が起こり、それを抑えるために再度薬を飲むという悪循環に陥ります。
この繰り返しによって、頭痛薬が手放せない状態になることがあります。
④ 元々の頭痛が背景にある
薬物乱用頭痛の多くは、片頭痛や緊張型頭痛などの一次性頭痛がもともと存在しています。
頭痛そのものを改善できないまま鎮痛薬だけに頼ると、服薬回数が増え、薬物乱用頭痛へ移行することがあります。
どのような薬で起こる?
薬物乱用頭痛は、市販薬だけでなく処方薬でも起こることがあります。
代表的な薬は次のとおりです。
- アセトアミノフェン
- ロキソプロフェンなどのNSAIDs
- イブプロフェン
- トリプタン製剤
- エルゴタミン製剤
- 複数の鎮痛成分を含む薬
「市販薬だから安全」というわけではなく、使用頻度が重要です。
薬物乱用頭痛になりやすい人
次のような方は薬物乱用頭痛になりやすい傾向があります。
- 片頭痛がある
- 慢性的な頭痛がある
- 頭痛薬を週2〜3回以上飲んでいる
- 薬を常に持ち歩いている
- 痛みを我慢できず早めに薬を飲む習慣がある
薬物乱用頭痛を防ぐには?
薬物乱用頭痛を防ぐためには、頭痛薬だけに頼らず、元の頭痛を適切に治療することが重要です。
- 頭痛薬の使用日数を記録する
- 頭痛日記をつける
- 予防薬を検討する
- 生活習慣を整える
- 頭痛外来で相談する
自己判断で薬を増やさず、医師と相談しながら治療を進めることが大切です。
整体で改善が期待できるケース
背景にある片頭痛や緊張型頭痛に対して、頭蓋骨・頚椎の歪みや首・肩の筋肉の緊張、自律神経の状態などを整えることで、頭痛薬を使用する頻度を減らせる可能性があります。
当院では、頭痛の背景にある身体の状態を総合的に評価し、頭痛を繰り返しにくい身体づくりをサポートしています。
まとめ
薬物乱用頭痛は、頭痛薬を頻繁に使用することで、脳の痛みを調節する仕組みが変化し、頭痛が慢性化すると考えられています。
特に中枢性感作や痛みを抑える機能の低下が関係しているとされ、薬を飲むほど頭痛が起こりやすくなる悪循環に陥ることがあります。
頭痛薬の回数が増えてきたと感じたら、自己判断で薬を増やすのではなく、頭痛外来などで相談することが大切です。
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