CT検査だけで頭痛はわかる?

    CT検査だけで頭痛はわかる?

    「頭痛があるけれど、CT検査だけで原因はわかる?」

    「CTで異常なしなら、脳に問題はない?」

    「頭痛ならMRIまで受ける必要がある?」

    頭痛が続いていると、CT検査を受ければ原因がすべてわかるのではないかと考える方もいるでしょう。

    しかし、CT検査だけですべての頭痛の原因がわかるわけではありません。

    CTは、脳出血やくも膜下出血など、緊急性の高い病気を短時間で確認するのに役立つ一方、片頭痛や緊張型頭痛などは、CT画像だけでは診断できません。

    また、病気によってはMRIのほうが詳しく確認できる場合もあります。

    この記事では、CT検査でわかる頭痛の原因、CTではわかりにくい頭痛、MRIとの違いについて詳しく解説します。


    CT検査だけで頭痛の原因はわかる?

    CT検査だけで、すべての頭痛の原因がわかるわけではありません。

    CTは、X線を利用して脳などの断面画像を撮影する検査です。

    特に、脳出血やくも膜下出血、頭部外傷など、緊急性の高い状態を短時間で確認する際に役立ちます。

    一方で、片頭痛や緊張型頭痛などの一次性頭痛は、CT画像に明らかな異常が見つからないことが多くあります。

    そのため、頭痛の診断ではCTの結果だけではなく、

    • 頭痛がいつから始まったか
    • どのくらいの頻度で起こるか
    • どこが痛むか
    • どのように痛むか
    • どのくらい続くか
    • 吐き気や嘔吐があるか
    • 光や音がつらくなるか
    • 神経症状があるか

    などを総合的に確認します。


    CT検査でわかりやすい頭痛の原因

    CTは、特に急に起こった頭痛の原因を調べる場合に重要な検査の一つです。

    例えば、次のような病気の評価に利用されます。

    • 脳出血
    • くも膜下出血
    • 頭部外傷による出血
    • 慢性硬膜下血腫
    • 頭蓋骨の異常
    • 一部の脳腫瘍や脳病変

    CTは撮影時間が比較的短いため、突然の激しい頭痛など、緊急性が高い状況で選択されることがあります。

    特に、くも膜下出血などが疑われる場合には、迅速な評価が重要になります。


    突然の激しい頭痛ではCTが重要になることがある

    頭痛の中でも特に注意が必要なのが、突然発症して短時間で非常に強くなる頭痛です。

    例えば、

    • 突然バットで殴られたような頭痛が起こった
    • 今まで経験したことがないほど強い頭痛
    • 数秒から数分で痛みがピークになった
    • 突然の激しい頭痛と吐き気がある

    などです。

    このような頭痛では、くも膜下出血などの重大な病気が隠れている可能性があります。

    そのため、緊急性を考慮して頭部CTが選択されることがあります。

    日本頭痛学会も、これまで経験したことのないひどい頭痛や、突然発症して短時間でピークに達する頭痛では、速やかに脳神経内科や脳神経外科を受診するよう案内しています。

    このような頭痛では、「CTを受ければ大丈夫」と自己判断せず、速やかに医療機関で診察を受けることが重要です。


    CTでは片頭痛がわかる?

    CTだけで片頭痛を診断することはできません。

    片頭痛は、CT画像に特徴的な異常が見つかる病気ではありません。

    そのため、診断では頭痛の症状や経過を詳しく確認します。

    片頭痛では、

    • ズキズキする痛み
    • 頭の片側に起こることが多い
    • 吐き気や嘔吐
    • 光がつらくなる
    • 音がつらくなる
    • 身体を動かすと痛みが悪化する
    • 一定の時間続いた後に改善する

    などの特徴があります。

    こうした症状が典型的で、神経学的な診察にも異常がない場合には、画像検査を行わずに片頭痛と診断されることもあります。

    一方、これまでとは違う頭痛になった場合や、神経症状などがある場合には、CTやMRIなどの画像検査が検討されることがあります。

    ▶片頭痛について詳しくはこちら


    CTでは緊張型頭痛がわかる?

    緊張型頭痛も、CT画像だけで診断することはできません。

    緊張型頭痛では、

    • 頭の両側が痛む
    • 締め付けられるような痛み
    • 重い感じがする
    • 首や肩のこりを伴うことがある
    • 身体を動かしても大きく悪化しない

    などの特徴があります。

    典型的な症状で、危険な病気を疑う所見がなければ、CTを行わずに診断される場合もあります。

    CTを受けて「異常なし」と言われたとしても、それだけで頭痛の原因が否定されたわけではありません。

    ▶緊張型頭痛について詳しくはこちら


    CTで異常なしなら脳に問題はない?

    CTで異常がなかったからといって、すべての脳の病気が否定できるわけではありません。

    CTは非常に有用な検査ですが、病気によってはMRIのほうが詳しく確認できる場合があります。

    また、片頭痛や緊張型頭痛などの一次性頭痛では、そもそもCTで明らかな異常が見つからないことがあります。

    そのため、

    CTで異常なし
    =頭痛の原因がない

    という意味ではありません。

    検査結果は、症状や診察結果と合わせて判断する必要があります。


    CTとMRIは何が違う?

    CTとMRIは、どちらも脳の状態を調べるために使われますが、検査方法や得意な病気が異なります。

    項目CTMRI
    使用するものX線磁気と電波
    放射線被ばくありなし
    検査時間比較的短い比較的長い
    急性出血評価しやすい検査目的によって有用
    脳の組織一部の病変を評価詳しく評価しやすい
    頭部外傷重要な検査の一つ必要に応じて追加

    つまり、「MRIのほうが上」「CTのほうが簡単」という単純な違いではありません。

    疑われる病気や緊急性によって、適した検査が選択されます。

    ▶MRIとCTの違い|頭痛ではどちらを受ける?


    頭痛ではMRIのほうが適している場合もある

    慢性的な頭痛で画像検査が必要と判断された場合には、CTよりもMRIが選択されることがあります。

    MRIは、脳の組織をより詳しく確認するのに適しています。

    例えば、

    • 脳梗塞
    • 脳腫瘍
    • 脳の構造的な異常
    • 一部の炎症性疾患
    • 脳血管の異常

    などの評価に利用されます。

    日本頭痛学会の「頭痛の診療ガイドライン2021」では、神経学的所見が正常な慢性頭痛患者に対して画一的な画像検査を行うことは避け、画像診断が必要と判断された場合には、通常CTよりMRIが推奨されています。

    ただし、突然発症した激しい頭痛など、緊急性が高い場合にはCTが先に選択されることがあります。


    CTで異常なしでもMRIを受けることはある?

    あります。

    CTで異常が見つからなくても、症状や診察結果からさらに詳しい検査が必要と判断されれば、MRIが検討されることがあります。

    例えば、

    • 頭痛が長期間続いている
    • 頭痛の頻度や強さが増えている
    • 頭痛のパターンが変わった
    • 神経症状がある
    • 脳梗塞などが疑われる
    • 脳腫瘍などが疑われる

    といった場合です。

    このように、CTとMRIはどちらか一方ですべてを判断するものではなく、必要に応じて使い分けられます。


    CTでわかりにくい頭痛の原因とは?

    CTは多くの病気を調べることができる重要な検査ですが、すべての頭痛の原因を確認できるわけではありません。

    例えば、

    • 片頭痛
    • 緊張型頭痛
    • 一部の神経痛
    • 機能的な頭痛

    などは、CT画像だけで診断することはできません。

    これらは、頭痛の症状や経過、診察などを総合して判断します。

    つまり、「CTで異常がないから、頭痛は気のせい」ということではありません。


    頭痛外来ではCT以外にどんな検査をする?

    頭痛外来では、CTだけでなく、必要に応じてさまざまな診察・検査を行います。

    問診

    頭痛の場所、痛み方、頻度、持続時間、吐き気、光や音への過敏などを確認します。

    神経学的診察

    手足の動きや感覚、眼球運動、反射、言葉、歩行などを確認します。

    MRI

    脳の組織を詳しく確認する必要がある場合などに行います。

    MRA

    MRIを利用して脳血管の状態を確認します。

    血液検査

    感染症や炎症など、全身的な病気が疑われる場合などに行われます。

    このように、頭痛の診断はCTだけで完結するものではありません。


    頭痛でCTやMRIが必要になりやすいケース

    次のような場合には、脳や血管などの病気を確認するため、画像検査が検討されることがあります。

    • 突然の激しい頭痛
    • 今まで経験したことのない頭痛
    • 短時間で痛みがピークに達する頭痛
    • 頭痛の頻度や強さが増えている
    • 頭痛のパターンが変化した
    • 手足の麻痺やしびれがある
    • ろれつが回らない
    • 視力や視野に異常がある
    • 意識障害がある
    • けいれんがある
    • 高熱を伴う
    • 強い首のこわばりがある
    • 頭部外傷後に頭痛が続いている
    • 50歳を過ぎてから初めて頭痛が起こった
    • がんの既往がある

    このような場合は、CTやMRIなどの検査が必要かどうかを医師に判断してもらうことが大切です。

    ▶危険な頭痛について詳しくはこちら


    突然の頭痛はCTだけで安心してはいけない

    突然の激しい頭痛ではCTが重要な検査になることがあります。

    しかし、CTで異常がなかったからといって、すべての重大な病気が完全に否定されるとは限りません。

    発症からの時間や症状によって、追加の検査が必要になる場合があります。

    そのため、突然の激しい頭痛が起こった場合には、CTの結果だけで自己判断せず、医師の診察と判断を受けることが重要です。


    CT検査を受けるべきか迷ったら?

    頭痛があるからといって、自己判断でCT検査を受ける必要があるわけではありません。

    まずは医療機関で頭痛の症状を相談し、

    • どんな頭痛なのか
    • 危険な頭痛の可能性があるか
    • 画像検査が必要なのか
    • CTとMRIのどちらが適しているのか

    を医師に判断してもらいましょう。

    特に、以前から同じような片頭痛を繰り返している場合と、突然これまでにない激しい頭痛が起こった場合では、検査の必要性が大きく異なります。


    CTで異常なしと言われたのに頭痛が続く場合

    CTで異常がないと言われても、頭痛が続くことはあります。

    片頭痛や緊張型頭痛などの一次性頭痛では、CTで明らかな異常が見つからないことがあるためです。

    その場合は、

    • 頭痛の種類
    • 頭痛が起こる頻度
    • 痛みの特徴
    • 頭痛薬の使用状況
    • 生活習慣
    • 頭痛を誘発する要因

    などを改めて確認することが重要です。

    また、CTの結果だけでは十分な評価ができないと判断された場合には、MRIなどの追加検査が検討されることもあります。

    ▶MRIで異常なしと言われた頭痛の原因とは?


    CT検査だけで頭痛はわかる?まとめ

    CT検査だけですべての頭痛の原因がわかるわけではありません。

    CTは、脳出血やくも膜下出血、頭部外傷などを短時間で確認するのに役立つ重要な検査です。

    一方、片頭痛や緊張型頭痛などは、CT画像だけでは診断できません。

    また、病気によってはMRIのほうが詳しく確認できる場合もあります。

    そのため、頭痛の診断では、

    問診

    神経学的診察

    必要に応じてCT・MRI・MRAなどの検査

    というように、症状や診察結果に応じて必要な検査を選択します。

    特に、突然の激しい頭痛、今まで経験したことのない頭痛、神経症状、意識障害、けいれんなどを伴う場合には、速やかに医療機関を受診することが大切です。

    「CTで異常なし=頭痛の原因がない」ではありません。CTの結果と頭痛の症状を合わせて判断することが重要です。


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